7月に入り、暑い日が続いています。冷えたビールがより一層おいしくなる季節ですね。とは言っていますが、コロナ禍に家で晩酌をする機会が増えたころから、日本酒にも手を出すようになりました。
せっかく飲むならお酒の銘柄にもこだわりたくなったので、調べていたら上越市に面白い酒蔵を見つけました。日本酒造りの工程を見学できる「よしかわ杜氏の郷」です。訪問してきたので紹介します。
「よしかわ杜氏の郷」は、頸城平野を走る県道30号線 新井柿崎線沿いにあり、周辺は田園が広がっています。
道中、米山のふもとに青々と広がる水田の景色がきれいで、思わず車を止めて写真を撮りました。
全国的にも珍しい道の駅の中にある酒蔵
「よしかわ杜氏の郷」は、道路利用者のための食事処や休憩施設を併せ持つ「道の駅」の一つです。全国的にも珍しい観光酒蔵がある道の駅として、2000年にオープンしました。
建物の入り口には、酒造りに使われていた大きな樽が飾られています。酒造りが盛んだった吉川地区には、昔は多くの酒蔵がありました。この樽は、別の酒蔵が閉じる際に寄贈されたものだそうです。
1階は販売スペースです。蔵で造られたさまざまな日本酒が置かれています。
それぞれの銘柄が丁寧に説明されているので、ひとつひとつ吟味してからお酒を選べます。希望すれば、試飲もできるようです。
販売スペースの奥には、2階へ続くスロープがあります。
スロープには酒蔵の製造工程を見学できる窓が付いていて、仕込みの様子から出荷まで順を追って見ることができます。
しかし、酒造りがおこなわれるのは10月から3月の冬季期間だけとのこと。田んぼで酒米を育てる今の季節は、残念ながら稼働していませんでした。
酒造りに関する展示資料も充分に楽しめます
酒造りの様子を見れなかったのは残念ですが、お酒好きの興味を満たす資料がたくさん見られました。
吉川地区には良質な水源があり、高い品質の酒米が生産されています。そのため昔から酒造りが盛んで、その技術が脈々と継承されてきました。吉川で技術を学び、全国の酒蔵で杜氏を務める方も多いことが「よしかわ杜氏の郷」の名前の由来になっています。
また、2008年に閉校してしまった新潟県立吉川高校には、1957年から2003年まで、醸造技術を学び、酒造りを実践する専門学課「醸造科」がありました。高校生が造るお酒は非常に希少で、特に人気のお酒だったそうですよ。
日本で一番多くの酒蔵がある新潟県。各酒蔵の代表銘柄のラベルが並んでいます。
ここにある全銘柄を飲んだことがある!という方もいるかもしれませんね。これらの酒蔵の杜氏の中には、吉川で酒造りを学んだ方もたくさんいることでしょう。
オリジナル限定酒を購入!晩酌が楽しみです
展示スペースで日本酒造りを学んでから、1階に戻り、晩酌用のお酒を選びました。
車の運転があるので試飲はできませんでしたが、店員さんに相談して、好みのお酒を一緒に探してもらいました。
「暑い日に冷やしてスッキリ飲めるお酒」を希望したところ、こちらのオリジナル限定酒「灯」がよいのでは?とのことでした。
製造工程を知っていると、店員さんのお話も一層興味深く、「純米吟醸酒」の意味をしっかり理解して購入できました。晩酌がさらに楽しみになりました。
「日本酒を造る工程を学んでみたい」、「酒蔵でいろいろなお酒を楽しんで買いたい」と思った方は、ぜひ「よしかわ杜氏の郷」に足を運んでみてください。
よしかわ杜氏の郷
住所:新潟県上越市吉川区杜氏の郷
アクセス:JR信越本線「上下浜駅」より車で5分
北陸自動車道「柿崎IC」より車で5分 /「大潟スマートIC」より車で10分
電話:025-548-2331
営業時間:10:00-18:00
定休日:月曜日