今回、ご紹介するのは上越市五智にある「居多ヶ浜(親鸞聖人上陸の地)」です。
配流の身となった親鸞聖人が上陸した地であり、今では公園として整備されています。
また高台にある展望台からは、日本海に沈む夕日も眺めることもできます。
近いがゆえに、あまり知られていないスポット
親鸞という名前を知っている人は多いと思いますが、上越とのつながりを知っている人は少ないのではないでしょうか。
親鸞聖人が上越にたどり着き、厳しい雪国での生活を耐え忍びながらも、結婚し子どもをもうけたというその後の人生の足跡を見れば、上越との縁の深さを感じます。
親鸞聖人は7年間上越国府にて過ごしました
展望台に立つ案内板。
駐車場内にある展望台です。
展望台から日本海を眺めたところ。
目の前を遮るものがないので、一望できます。
きっと、ここから見る夕日もすばらしいと思います。
越後に流罪の身となった親鸞は承元元年(1207年)3月28日に居多ヶ浜に到着しました。
今から、約817年前の居多ヶ浜はどんな様子だったんでしょうか。
鎌倉時代の直江津に思いを馳せるのもいいですね。
そして、上陸した親鸞聖人の目に、この日本海がどのように映ったのか気になるところです。
木々の枝の様子が風の強さを物語っています
海からの風の強さがどれだけ威力があるのかが分かります。
木の枝がなぎ倒されてました。
これらの木々はまっすぐに成長はできないのでしょうね。
念佛発祥の地の石碑があります
念佛発祥の地。
日本海を見下ろすように、石碑が立てられていました。
八角形の「見真堂」には木造の親鸞聖人座像が安置されています
こちらは「親鸞聖人座像」が安置されている八角形の「見真堂」です。
見真は親鸞聖人の大師号です。
また中央には親鸞聖人の木像が安置されています。
見真堂を正面にして、右手側にある小道。
こちらからも眼下に日本海が広がります。
小道を歩くと、越後七不思議 第一番片葉の葦の石碑がありました。
片葉の葦とは、葉が片方側だけに生えるアシです。
ここ居多ヶ浜や居多神社周辺に自生しています。
春の訪れ、フキノトウを発見。
親鸞聖人は上陸してから約7年間上越国府で過ごしたとされますが、この間に恵信尼と出会い結婚、子どもにも恵まれました。
また、この上陸の地から200メートルほどのところには、上陸後約1年間暮らされていた、現在の国分寺境内「竹之内草庵(たけのうちそうあん)」があります。
五智国分寺境内親鸞聖人像。
後に、ここから南方の「竹ヶ前草庵(たけがはなそうあん)」に移られたようです。(現在の国府別院の地)
竹ヶ前草庵で恵信尼や子どもたちと暮らしました。
国府別院境内親鸞聖人像
敷地内には袈裟掛松の跡の石碑があります。
その他、はじめて親鸞聖人が参拝したと言われている越後一宮居多神社も竹之内草庵の近くにあります。
この居多神社境内にも、居多ヶ浜同様に「片葉の葦」が多数茂っています。
これが片葉の葦ですね。
居多神社敷地内には親鸞聖人像もありました。
今回、親鸞上人が上陸した居多ヶ浜→上陸後1年間過ごされた五智国分寺内竹之内草庵(たけのうちそうあん)→恵信尼さんと結婚し子どもたちと過ごされた国府別院竹ヶ前草庵(たけがはなそうあん)→上陸後最初に参拝した越後一宮居多神社を辿りました。
居多ヶ浜からはぐるっと徒歩で散策できる距離(私は車で移動しました)だと思いますので、ぜひ日差しが暖かくなる頃にお出かけしてみてはいかがでしょうか。
ただ、五智地内は思ったより地形の起伏があると感じました。歩きやすい服装や靴でお出かけください。
居多ヶ浜(親鸞聖人上陸の地)
住所:新潟県上越市五智6-3-4
アクセス:JR信越本線「直江津駅」から車で約5分
駐車場:あり